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中子製造への挑戦
ユニオンパーツ工業中子製造 男たちの挑戦  −第3章−

チェーンによるバリ取り
チェーンによるバリ取り

「造型は自動化が出来ましたが、次の挑戦はバリ取りだったんですね?」

 はい、今度は2マシン1人ということへのチャレンジになりました。それにはバリ取りをどうするかという課題がありました。
これは中子製造の現場では誰もが考えていることです。

 バリ取りの方法は、主に3つの方法が考えられました。
まずは、これは経験はありませんが、草の数珠をぶら下げて上下させて取るという方法。
実際には、チェーンをぶら下げる方法にチャレンジしました。この時は社長がいろんなチェーンを買ってきてくれました。どういう形状が一番バリが取れるか実験をして、一番よく取れるものを選びました。
チェーンでバリ取りするマシンは、今でも一台現役で動いています。
次に、中子に玉をぶつける方法があります。ただし、固い玉だと中子に傷がついてしまいます。ですから、その代わりの柔らかい玉としてお米を使った人もいます。
もう一つは、型を作ってそこに中子をはめ込んで取るという方法が考え出されました。

 そんな方法でのバリ取りが考えられましたが、チェーンを使う方法でも固さの程度や形状によって取れない場合がありました。
型の中を通す方法でも、型はめいっぱい小さく作られる為、中子を通すのが大変で、入らない場合もありました。ギリギリの精度で作らなければ意味がありませんが、無理をすれば大事な中子が壊れてしまいます。
そのため、中子を通す技術として振動を与えながら通すという方法も考えられました。この場合、型は中子より少し大きい程度でいいんです。この方法はドイツでも同時に考えられていました。
実際には、これでも問題点が多いものでした。



バリ取りロボット

 そんな時に導入がはじまったのがロボットでした。
当時(昭和50年代後半)、ロボットを扱うファナック株式会社さんに見学に行きましたが、バリ取りが見られるわけではなかったので、実際にトライしてみようと今の金額換算で1千万円もするロボットを1台購入することになりました。
3軸のロボットでバリ取りをティーチングしましたが、うまくバリが取れません。ツールを工夫するなどしましたが、結果は思うようにはいきませんでした。
当時のロボットは直線移動が出来ず、全てポイントを設定して稼動させていて、円移動などはとても苦手としていました。ポイントを設定出来ても稼働速度が遅すぎるという難点もありました。
1年の試行錯誤の結果、これではバリは取れないということになり、いったんあきらめました。

 それから2年ほど後、同業者の松下工業さんの社長(現会長)から、ロボットでバリ取りが出来るという情報が入りました。そこで、まずはビデオで確認してみました。
見てみるとロボットの動きが全然違うんです。これは円弧補完、直線補完が出来るようになっていました。これなら出来ると確信し、そのロボットを扱う株式会社安川電機さんのショールームに見学に行きました。
一応バリ取りを試してもらおうと思いましたが、ツールが折れてしまい作業確認は出来ませんでした。しかし、安川電機さんに話し、作業案件を詰め、出張でティーチングをしてもらいました。当時の金額で5百万ほど掛かりましたが、これでロボットでバリが取れるという結論になりました。

「その時のロボット導入は同業の中では早いほうでしたか?」

 一番ですね。それがユニオンパーツ工業の特徴でもあります。新しい技術は積極的に導入するのが社長の信条なんです。
業界では大手のアイシン高丘さんも、初期型ロボットで同時にトライをしていましたが、うまくいかなかったようです。
当時業界でも自動化というテーマはありましたが、実際にやろうとしたのはユニオンパーツ工業だけでした。

中子業者としてユニオンパーツ工業ほどの規模がある会社はあまりありません。
それは、以前はトヨタを始め、全ての大企業が中子を社内で製造していたことからなんです。
外注としては家族経営の小さな会社がやっているだけでした。
ところが、スズキさんには中子内製工場がありません。全て外注にしており、ロットが大きい仕事が外に出ている分、納期も精度も厳しいものがありました。それをこなす為には、当社としては自動化が大きなテーマになっていったのです。


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